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パーレー法・逆マーチンゲール法など、勝ったら上げる賭け方の計算

勝った後に賭け金を上げる方法は、負けを追いかけないぶん安全そうに見えますが、利益の多くを確率の低い連勝に頼っているため、小さな負けを何度も重ねながら、まれな連勝を待つ形になります。

このページの要点

  • パーレー法は勝ったら賭け金を倍にする方法で、1,000円から3連勝して7,000円を得る確率は約11.5%、それ以外の約88.5%は1,000円の負けで終わります
  • 逆ダランベール法は勝ったら1単位上げ、負けたら1単位下げる方法で、勝ったら倍にするパーレー法とは別の方法です
  • バーネット法(1326法)で4連勝して12,000円を得る確率は約5.6%で、いちばん多いのは1回目で負けて1,000円を失う終わり方(約51.4%)です
  • オスカーズグラインド法は1系列で1,000円の利益を目指しますが、編集部のシミュレーションでは約190系列に1回、賭け金が上限を超える場面に届き、そのときの損失は平均約41万円でした
  • どの方法でも、1サイクルの期待値はそのサイクルで賭ける額の期待値の−1/37です

勝ったら上げる方法の考え方

勝った後に賭け金を上げる方法は、負けたときには最初の小さな額に戻るので、1回の負けで失う額はマーチンゲール法よりずっと小さく、勝ちが続いたときだけ、それまでの勝ちを次の賭けに回して利益を大きくするという考え方です。その代わり、大きな利益が出るのは連勝が続いた場合に限られ、ヨーロピアンルーレットで2倍の賭けに3回続けて勝つ確率は(18/37)の3乗、約11.5%しかありません。

以下では1単位を1,000円とし、ヨーロピアンルーレットの2倍の賭け(赤黒など)に賭ける場合を編集部が分数で計算しており、「サイクル」と呼んでいるのは、最初の1,000円から始めて、負けるか、決めた目標に届くまでの一続きの賭けのことです。

パーレー法と逆マーチンゲール法

「パーレー法」は、勝ったら次の賭け金を倍にし、負けたら最初の額に戻す方法で、たとえば3連勝したら利益を確保して1,000円に戻すと決めると、1,000円、2,000円、4,000円と賭けて3連勝した場合に7,000円の利益になり、その確率は約11.5%です。それ以外の約88.5%のサイクルでは、どこかで負けた時点で手元の勝ちを含めた賭け金を失い、1,000円の負けで終わります。

名前の扱いは解説によって分かれており、「パーレー法」と「逆マーチンゲール法」を同じ方法として並べて書く解説や、「パロリ法」も同じ方法の別名とする解説がある一方で、「アンチマーチンゲール法」と「パロリー」を別々の項目として並べている解説もあります。私たちは、勝ったら倍にし、負けたら最初の額に戻す方法をパーレー法として計算しました。

3連勝を待つサイクルの期待値は約−78.9円で、編集部が計算すると1サイクルで賭ける額の平均(約2,920円)のちょうど−1/37にあたり、目標を4連勝に延ばして利益を15,000円にしても、その確率が約5.6%に下がるだけで、期待値の割合は変わりません。

逆ダランベール法は別の方法

「逆ダランベール法」は、勝ったら賭け金を1単位上げ、負けたら1単位下げる方法で、逆マーチンゲール法と名前は似ていますが、勝ったら倍にするパーレー法とは別の方法です。私たちが読んだ解説の中には、定義の文と計算の例とで上げ下げが逆になっているものもあったため、計算の例のほうの決まりを使いました。

たとえば1,000円から始めて、勝ち、負け、勝ち、負けと交互に10回続いた場合、逆ダランベール法では勝ったときに1,000円、負けたときに2,000円が動くので、10回で5,000円の負けになります。同じ並びを、負けたら上げるダランベール法で賭ければ4,000円のプラスになり、二つの方法は交互の並びに対して正反対の結果を出します。

パーレー法が連勝のたびに賭け金を倍にして一気に利益を伸ばすのと違い、逆ダランベール法は1単位ずつしか上げないため、勝ちと負けが入り混じる普通の並びでは少しずつ削られていきます。どちらも期待値は賭けた額の−1/37です。

グッドマン法とバーネット法

「グッドマン法」(1235法)は、勝つたびに賭け金を1単位、2単位、3単位、5単位と上げ、その後は5単位のまま続けて、負けたら1単位に戻す方法です。2回目で負ければ1,000円の負け、3回目なら±0、4回目なら1,000円のプラスで終わり、5単位に届いた後の負けは、それまでの利益から5,000円を消します。

「バーネット法」(1326法)は、勝つたびに1単位、3単位、2単位、6単位と賭け、負けたら1単位に戻す方法で、4連勝すると合計12単位、1,000円単位なら12,000円の利益になります。4回目に勝った後の扱いは解説によって違い、1単位に戻す形と6単位のまま続ける形があり、後者を「改良版」と呼ぶ解説もあります。

バーネット法の1サイクルの終わり方(1単位1,000円、ヨーロピアンの2倍の賭け、編集部の計算)
終わり方確率収支
1回目で負ける約51.4%−1,000円
2回目で負ける約25.0%−2,000円
3回目で負ける約12.2%+2,000円
4回目で負ける約5.9%±0
4連勝約5.6%+12,000円

表のとおり、いちばん多い終わり方は1回目で負けて1,000円を失う形、次に多いのは1回目に勝って3,000円を賭けた2回目で負けて2,000円を失う形で、12,000円の利益が出るサイクルは約18回に1回、1サイクルの期待値は約−97.9円と、賭ける額の平均(約3,624円)の−1/37でした。

オスカーズグラインド法とイーストコースト法

「オスカーズグラインド法」は、1系列で1単位の利益を目指し、負けたときは賭け金を変えず、勝ったときは1単位上げますが、系列を+1単位で終えられる額より多くは賭けない方法です(収支が±0以上に戻った時点で終える解説もあります)。編集部のシミュレーションでは、約99.5%の系列は+1,000円で終わった一方で、約190系列に1回は負けが長く続いて必要な賭け金が上限の50,000円を超え、そのときの損失は平均で約41万円でした。

「イーストコースト法」(イーストコーストプログレッション法)は、2連勝するまで1単位ずつ賭け、3回目にそれまでの2回の勝ちを足した3単位を賭け、その後は勝つたびに利益の半分を手元に残して半分を次の賭けに足していく方法で、負ければ最初からやり直します。3回目で負けると1単位の負けで終わり、端数の扱いや手元に残す割合(30%から70%まで)も、解説によって違います。連勝が来なければ、利益は出ません。

勝ちを守る仕組みでも期待値は同じ

勝ったら上げる方法は、負けたときに失う額を最初の賭け金程度に抑える代わりに、利益のほとんどを確率の低い連勝に頼っており、マーチンゲール法とは勝ちと負けの形が反対になっているだけです。編集部が分数で計算した1サイクルの期待値は、パーレー法、グッドマン法、バーネット法のいずれも、そのサイクルで賭ける額の期待値のちょうど−1/37でした。

連勝が続きやすい時間帯があるわけではなく、3連勝の確率は何回目から数えても(18/37)の3乗のままで、過去の勝ち負けは次の回の確率を変えません(前の結果が次の回の確率を変えると考える誤りは、必勝法と呼ばれる賭け方の「ギャンブラーの誤謬」の説明を参照)。損失の期待値を下げる手段は賭ける総額を減らすことに限られ、オンラインカジノに日本から賭ければ、どの賭け方を選んでも刑法の賭博罪にあたります(オンラインカジノの違法性)。連勝の待ち方を「必勝法」として売る情報は、国民生活センターが注意を呼びかけている「情報商材」の一つの形です(必勝法・攻略ツールの販売)。

よくある質問

パーレー法と逆マーチンゲール法は同じ方法ですか。

勝ったら賭け金を倍にし、負けたら最初の額に戻す同じ決まりを両方の名前で呼ぶ解説がある一方で、アンチマーチンゲール法とパロリーを別の項目として並べる解説もあり、名前の扱いは一定していません。

逆ダランベール法はパーレー法と同じですか。

違います。パーレー法は勝つと賭け金を倍にし、逆ダランベール法は1単位ずつ上げ下げします。勝ちから始めて勝ち負けが交互に10回続いた場合、1,000円から始めた逆ダランベール法は5,000円の負けになります。

勝ったら上げる方法なら、大きく負けることはありませんか。

パーレー法やバーネット法では1サイクルの負けは小さいものの、負けるサイクルの数が多く、期待値は賭けた額の−1/37です。オスカーズグラインド法のように、負けが長く続くと損失が大きくなる方法もあります。

出典と参考資料

  1. ギャンブラーの誤謬、ウィキペディア日本語版
  2. オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!、警察庁
  3. 情報商材、国民生活センター、2026年7月31日更新