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競輪・ボートレース・オートレースの法律と払戻率

競輪、ボートレース、オートレースは、それぞれ別の法律にもとづいて都道府県や市町村が開催する公営競技で、払戻率の下限はどの法律にも書かれていますが、実際に使われている率を私たちが公式の資料で確かめられたのは、ボートレースと競輪の一部の賭式だけでした。

このページの要点

  • 競輪は自転車競技法、ボートレースはモーターボート競走法、オートレースは小型自動車競走法にもとづき、都道府県や指定された市町村などが開催します
  • 2025年の基本計画では、競輪とオートレースが経済産業省、ボートレースが国土交通省の章に置かれています
  • 三つの法律はいずれも、20歳未満の者が投票券を購入することも譲り受けることも禁じています
  • 払戻率の下限は競輪とオートレースが70%、ボートレースが75%で、ボートレースでは売上の75%が払戻金、25%が開催経費・収益とされています
  • ボートレースでは2025年11月12日から、本人によるネット投票の停止が、入金限度額を0円にする設定に変わりました

三つの法律と、開催する自治体

競輪を開催できるのは、自転車競技法(昭和23年法律第209号)1条によれば、都道府県と「人口、財政等を勘案して総務大臣が指定する市町村」に限られています。ボートレースも、モーターボート競走法(昭和26年法律第242号)2条により、都道府県と総務大臣が指定する市町村が議会の議決を経て行うものとされており、法律はこの開催者を「施行者」という名前で呼んでいます。

オートレースを開催できるのは、小型自動車競走法(昭和25年法律第208号)3条によれば、都道府県と、京都市、大阪市、横浜市、神戸市、名古屋市、都のすべての特別区が組織する組合、そして区域内に小型自動車競走場がある市町村です。競輪とオートレースにはJKAがかかわっていますが、JKA自身の説明では、競輪については「競輪振興法人」、オートレースについては「小型自動車競走振興法人」という位置づけで、レースを開催する施行者とは役割が分かれています。

所管については、2025年の基本計画が「競輪・オートレースにおける取組【経済産業省】」「モーターボート競走における取組【国土交通省】」と章を分けているように、競輪とオートレースが経済産業省、ボートレースが国土交通省で、払戻率の上限を定める大臣も、それぞれの法律でこの二つの省の大臣とされています。編集部が三つを並べると、次の表のようになります。

三つの公営競技の比較(2026年10月15日時点)
項目競輪ボートレースオートレース
法律自転車競技法モーターボート競走法小型自動車競走法
所管経済産業省国土交通省経済産業省
開催する者都道府県、総務大臣が指定する市町村都道府県、総務大臣が指定する市町村(施行者)都道府県、5市、特別区の組合、競走場のある市町村
購入できない年齢20歳未満(9条)20歳未満(12条)20歳未満(13条)
払戻率の下限70%(12条1項)75%(15条1項)70%(16条1項)
実際の払戻率重勝式は75%、ほかは未確認75%未確認

20歳未満は投票券を買えない

三つの法律は、20歳未満の者について、競輪の車券(9条)、ボートレースの舟券(12条)、オートレースの勝車投票券(13条)を、いずれも「購入し、又は譲り受けてはならない」と定めているため、20歳未満の人は、ほかの人が買った券を受け取ることも禁じられています。この点は競馬法28条と同じです。

法律が定める払戻率の下限

払戻率の下限は、競輪が自転車競技法12条1項の「百分の七十以上経済産業大臣が定める率以下の範囲内で競輪施行者が定める率」、オートレースが小型自動車競走法16条1項の同じく百分の七十以上という定めで、どちらも70%です。ボートレースだけは、モーターボート競走法15条1項が下限を「百分の七十五以上」としているため、競輪とオートレースより5ポイント高くなっています。

上限を決める大臣の告示や、競輪とオートレースの通常の賭式で実際に使われている率は、私たちが一次資料で確かめられなかったため、表では未確認としています。確認できたのは、競輪の公式サイトが重勝式について示す「払戻率 発売金額の75%配分」という記載で、この賭式はインターネット投票だけで発売されているため、電話では買えないという点も公式サイトに書かれています。

ボートレースの売上の行き先

全国モーターボート競走施行者協議会は、ボートレースの売上の使い道を「払戻金 75%」と「開催経費・収益 25%」に分けて示しているため、実際の払戻しは法律の下限と同じ75%ということになります。協議会の図では、この25%の中に、日本財団交付金(3.2%)、競走会交付金(1.3%)、地方公共団体金融機構納付金(0.5%)が含まれています。

売上の75%が払い戻される場合、ボートレースの控除率は25%になり、競馬の中央競馬でいえば単勝・複勝の20%より高く、3連単の27.5%より低い水準です。三つの交付金・納付金を除いた残りの部分は、区分の名前が示すように開催の経費と収益にあてられている、と私たちは読んでいます。

入場制限とインターネット投票の停止

競輪とオートレースで入場制限やネット投票の停止を申し出たい場合は、JKAのお客様相談コーナーが問い合わせ先で、電話番号は競輪が03-4226-3522、オートレースが03-4226-3519です。競輪の申込み方法の細部については、私たちの調査では公式ページの内容を読み取ることができなかったため、ここでは問い合わせ先だけを挙げています。

ボートレースでは、本人によるインターネット投票の停止が2025年11月12日から、ウェブ上で入金限度額を「0円」に設定する方法に改められたため、紙の申込書は受け付けられなくなりました。家族が申請する場合の入場規制は場ごとに申し込む必要があり、案内には「申請から入場規制まで最短でも約2ヶ月程度の期間が必要」と書かれているように、申請してすぐに始まるものではありません。

内閣官房の資料によれば、2026年3月31日までの入場制限と利用停止の累計は、ボートレースが8,491件(うち家族の申請165件)で公営競技の中で最も多く、競輪が3,391件(同68件)、オートレースが531件(同10件)でした。中央競馬と地方競馬を含めた五つの区分の数字の一覧と相談先は、利用を止める仕組みのページで編集部がまとめています。

払戻金と税金

JKAは「公営競技の払戻金については、一時所得として確定申告が必要となる場合があります。」と案内しており、競輪、ボートレース、オートレースの払戻金も、宝くじやスポーツくじと違って非課税ではありません。一時所得の計算の仕方や申告が必要になる場合は、ギャンブルの払戻金と税金のページで説明しています。

よくある質問

三つの競技で、払戻率の決まりはどう違いますか。

法律の下限は、競輪とオートレースが70%、ボートレースが75%です。ボートレースでは売上の75%が払戻金にあてられていると施行者の協議会が示していますが、競輪とオートレースの通常の賭式で使われている率は、私たちが一次資料で確かめられていません。

家族がボートレースにのめり込んでいます。入場を止めてもらうことはできますか。

家族の申請による入場規制の仕組みがあり、場ごとに申し込みます。案内によれば、申請から規制が始まるまで最短でも約2か月程度かかります。

自分でネット投票を止めるにはどうすればよいですか。

ボートレースでは、2025年11月12日から、ウェブ上で入金限度額を0円に設定する方法になっています。競輪とオートレースはJKAのお客様相談コーナー(競輪03-4226-3522、オートレース03-4226-3519)が問い合わせを受け付けています。ほかの窓口は利用を止める仕組みにまとめています。

出典と参考資料

  1. 自転車競技法、e-Gov法令検索
  2. モーターボート競走法、e-Gov法令検索
  3. 小型自動車競走法、e-Gov法令検索
  4. JKAの公式サイト(公営競技の払戻金と税金についての案内)、JKA
  5. 重勝式の投票について、KEIRIN.JP(競輪オフィシャルサイト)
  6. ボートレースの売上金の使途、全国モーターボート競走施行者協議会
  7. アクセス制限(入場規制・投票の停止)、全国モーターボート競走施行者協議会
  8. インターネット投票の利用停止(入金限度額の設定)、ボートレース公式サイト
  9. 令和7年度までの進捗状況について(概要)、内閣官房、2026年7月