宝くじとスポーツくじ(toto)の仕組み
宝くじとスポーツくじは、どちらも売上のおよそ半分を当せん金にあてる仕組みで、当せん金に所得税がかからないという点も共通していますが、発売する主体も、売上の行き先も、年齢の決まりも、それぞれの法律によって違います。
このページの要点
- 宝くじは当せん金付証票法にもとづき、都道府県と指定都市などが総務大臣の許可を受けて発売します
- 当せん金の総額は発売総額の5割を超えてはならず、令和6年度の実績では売上7,598億円のうち46.5%が当せん金でした
- 当せん金付証票法には年齢の定めがなく、公式サイトでのインターネット購入は20歳以上の会員に限られています
- スポーツくじは日本スポーツ振興センターが行い、売上金額の50%が当せん金にあてられ、19歳未満の者は購入も譲り受けもできません
- 宝くじの当せん金もスポーツくじの払戻金も、法律で所得税を課さないとされています
宝くじは自治体が発売する「当せん金付証票」
宝くじを定めている当せん金付証票法(昭和23年法律第144号)は、1条で目的を「浮動購買力を吸収し、もつて地方財政資金の調達に資すること」としているため、法律の上では、宝くじは自治体の財源を集めるための「当せん金付証票」という位置づけです。4条によれば、発売できるのは都道府県と指定都市など(特定市を含みます)で、公共事業等の財源にあてるために「総務大臣の許可を受けて」発売します。
当せん金の総額は発売総額の5割まで
当せん金付証票の当せん金品の金額又は価格の総額は、その発売総額の五割に相当する額(加算型当せん金付証票にあつては、その額に加算金…の額を加えた額)をこえてはならない。
当せん金の総額の上限は発売総額の5割ですが、加算型の証票の場合に限っては、その額に加算金を加えた額まで認められています。1枚あたりの当せん金の最高額にも上限があり、5条2項は券の値段の50万倍までとしたうえで、総務大臣が指定した証票では250万倍、指定された証票が加算型で加算金がある場合には500万倍まで認めています。
仮に1枚100円の証票だとすると、50万倍は5,000万円、250万倍は2億5,000万円、500万倍は5億円にあたるというのが編集部の計算ですが、これは倍率の意味を示すための仮の例で、実在する宝くじの値段や当せん金を示したものではありません。
令和6年度の売上の行き先
| 項目 | 割合 | 金額 |
|---|---|---|
| 販売実績額 | 100% | 7,598億円 |
| 当せん金 | 46.5% | 3,529億円 |
| 収益金(発売元の都道府県・指定都市へ) | 36.2% | 2,750億円 |
| 経費(印刷経費、売りさばき手数料など) | 16.0% | 1,218億円 |
| 社会貢献広報費 | 1.3% | 101億円 |
宝くじの公式サイトが公表している令和6年度の数字によれば、販売実績額7,598億円のうち当せん金は3,529億円(46.5%)で、法律の上限である5割を下回っています。上限との差は3.5ポイントです。私たちが表の内訳を足し合わせると、当せん金、収益金、経費、社会貢献広報費の四つで7,598億円になり、割合も合計で100.0%になるという結果でした。
同じページは、売上の「約40%が収益金として、発売元の全国都道府県及び20指定都市へ納められ」、高齢化少子化対策や防災対策、公園整備などに使われていると説明していますが、令和6年度の実績では、その割合は36.2%(2,750億円)でした。残りは経費が1,218億円(16.0%)、社会貢献広報費が101億円(1.3%)で、当せん金として戻らなかった部分は、編集部の計算では4,069億円、売上の53.5%にあたります。
当せん金は非課税、年齢は法律に書かれていない
当せん金付証票法13条は「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない。」と定めており、公式サイトのよくある質問も「宝くじの当せん金に、所得税はかかりません。」と答えています。公営競技の払戻金は一時所得として課税の対象になる場合があるため、二つを同じように考えることはできません(ギャンブルの払戻金と税金)。
年齢については当せん金付証票法に定めがなく、売り場で買う場合の年齢についても、私たちは法律にも公式サイトのよくある質問にも記載を見つけられませんでした。インターネットで買う場合については、公式サイトが「20歳以上で、宝くじ公式サイトに会員登録していただいたお客さまであれば、ご購入いただけます。」と案内しており、「日本国外から宝くじのネット購入はできません。」とも書いています。
スポーツくじは日本スポーツ振興センターが行う
スポーツくじは、スポーツ振興投票の実施等に関する法律(平成10年法律第63号)にもとづく投票で、3条により独立行政法人日本スポーツ振興センターが行い、法律が細かな事項を文部科学省令に委ねていることからもわかるように、所管は文部科学省です。対象は2条で「サッカー又はバスケットボール」とされているため、公式サイトにはBIG、toto、WINNERと、バスケットボールのDUNKが並んでいます。
払い戻す額について、13条1項は売上金額に「二分の一を超えない範囲内において政令で定める率」を掛けると定め、施行令1条が「法第十三条第一項の政令で定める率は、百分の五十とする。」としているため、売上金額の50%が当せん金にあてられます。残りの50%は払い戻されません。編集部が控除率で比べた場合、スポーツくじの50%は、宝くじの令和6年度の実績(53.5%)より低く、中央競馬(20%〜30%)よりは高いという位置にあります。
19歳未満は買えず、払戻金も非課税
十九歳に満たない者は、スポーツ振興投票券を購入し、又は譲り受けてはならない。
出典:e-Gov法令検索
年齢の線は公営競技の20歳より1歳低い19歳という点に違いがあり、公式サイトのよくある質問は「19歳未満の方の購入又は譲り受けは法律で禁じられています。払戻金も受け取れません。」と案内しています。16条は「第十三条の払戻金については、所得税を課さない。」と定めているため、宝くじの当せん金と同じように、スポーツくじの払戻金にも所得税はかかりません。
収益の使い道は21条が定めており、地方公共団体やスポーツ団体が行うスポーツの振興のための事業への助成にあてられるほか、22条により「スポーツ振興投票に係る収益金の一部を国庫に納付しなければならない」とされています。宝くじの収益が自治体の財源にあてられるのに対して、スポーツくじの収益はスポーツの振興にあてられるという点に、二つのくじの法律の目的の違いが表れていると私たちは考えています。
よくある質問
宝くじは何歳から買えますか。
当せん金付証票法には年齢の定めがなく、売り場での購入の年齢について書かれた公式の資料は確認できませんでした。公式サイトでのインターネット購入は、20歳以上の会員に限られています。
宝くじやtotoで当たったお金に税金はかかりますか。
宝くじの当せん金も、スポーツくじの払戻金も、法律で所得税を課さないとされています。競馬などの公営競技の払戻金とは扱いが違います。
宝くじの売上のうち、当せん金になるのはどのくらいですか。
法律の上限は発売総額の5割で、令和6年度の実績は46.5%でした。収益金として発売元の都道府県と指定都市に納められたのは36.2%です。
totoは何歳から買えますか。
スポーツ振興投票の実施等に関する法律9条により、19歳未満の者は購入も譲り受けもできません。公式サイトは、19歳未満の人は払戻金も受け取れないと案内しています。
出典と参考資料
- 当せん金付証票法、e-Gov法令検索
- 宝くじの収益金の使いみち(令和6年度)、宝くじ公式サイト
- 宝くじの当せん金と所得税(よくある質問)、宝くじ公式サイト
- インターネット購入の条件(よくある質問)、宝くじ公式サイト
- スポーツ振興投票の実施等に関する法律、e-Gov法令検索
- スポーツ振興投票の実施等に関する法律施行令、e-Gov法令検索
- BIGについて(当せん金の割合)、スポーツくじ公式サイト
- よくあるご質問、スポーツくじ公式サイト