カジノの入場規制:入場料、回数の制限、本人確認
IR整備法は、カジノに入る人について、年齢、入場料、回数の制限、本人確認などのルールを細かく定めており、その多くは「本邦内に住居を有しない外国人」を除く人、つまり日本人と日本に住む外国人に向けられているという特徴があります。2026年10月の時点で開業したカジノはまだないため、このページで紹介するのは、IRのカジノが開業したときに適用される法律と規則の定めです。
このページの要点
- 20歳未満の人や暴力団員などは、カジノに入場できません
- 日本に住んでいない外国人を除き、入場には国への3,000円と都道府県などへの3,000円の入場料がかかり、最初の入場から24時間有効です
- 日本に住んでいない外国人を除き、入場は直近7日間で3回、28日間で10回までに制限されます
- 入場と退場のたびに本人確認があり、日本に住む日本人と中長期在留の外国人はマイナンバーカードで確認を受けます
- 本人や家族の申し出により、カジノの利用を1年以上にわたって制限する仕組みがあります
入場できない人
IR整備法69条によれば、入場が禁じられているのは、まず「二十歳未満の者」で、ほかに暴力団員と、暴力団を抜けてから5年がたっていない人、入場料を払っていない人、後で説明する回数の上限を超える人が挙げられています。20歳という線は、競馬や競輪などの公営競技と同じです。
この禁止は事業者に向けられているだけでなく、入場しようとする本人にも及ぶため(173条)、たとえば年齢を偽って入ることも、法律上は本人の違反になります。暴力団員や、抜けてから5年以内の人が入場した場合には、3年以下の拘禁刑か300万円以下の罰金、またはその両方が科されうると定められています(237条2項)。
入場料は24時間ごとに3,000円と3,000円
入場料は二本立てで、国に納める「三千円の入場料」と、IRのある都道府県などに納める「三千円の認定都道府県等入場料」を合わせて6,000円になり(176条、177条)、私たちが確認したカジノ管理委員会の資料も「入場料の賦課(1回:6,000円)」と書いています。払った入場料が有効なのは最初に入場してから24時間なので、その時間を過ぎると、改めて払うことになります(176条2項から6項)。
このため、1日あたり6,000円という説明は正確ではなく、日付が変わるかどうかではなく、入場した時刻から24時間を数えるというのが法律の仕組みです。入場料がかからないのは「本邦内に住居を有しない外国人」だけなので、日本国籍の人は、海外に住んでいても払う側に入ります。
編集部の計算では、仮に28日間の上限である10回の入場のたびに入場料を払ったとすると、合計は6万円になり、賭けに使うお金とは別に、入場するだけでこの金額がかかるという計算です。
回数の制限と本人確認
日本人と日本に住む外国人の場合、入場できるのは直近7日間で3回、28日間で10回までという回数の制限があり(69条4号・5号)、カジノ管理委員会はこれを「回数制限(7日間:3回、28日間:10回)」とまとめています。70条によれば、事業者は回数の上限を確かめるためにカジノ管理委員会に照会し、委員会は「直ちに」回答することになっています。
本人確認は入場のときだけでなく退場のときにも行われ、日本に住む日本人と中長期在留の外国人はマイナンバーカードで、海外に住む日本人や外国人の観光客など、それ以外の人は旅券や規則が定める書類で確認を受けます。委員会の資料が「マイナンバーカード等で確認」と書いているように、回数の制限は本人確認と組み合わせて初めて働くため、私たちは、この二つを一体の仕組みとして読んでいます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入場できない人 | 20歳未満、暴力団員と抜けてから5年以内の人、入場料を払っていない人、回数の上限を超える人 |
| 入場料 | 国に3,000円、都道府県などに3,000円で、最初の入場から24時間有効(日本に住んでいない外国人はかからない) |
| 回数の制限 | 直近7日間で3回、28日間で10回まで(日本に住んでいない外国人は対象外) |
| 本人確認 | 入場と退場のたび(日本に住む日本人と中長期在留の外国人はマイナンバーカード、それ以外の人は旅券など) |
| 本人・家族の申し出による利用制限 | 入場の禁止か1か月あたりの回数の制限で、期間は1年以上 |
| 貸付け | 日本に住んでいない外国人と、カジノの口座に1,000万円以上を預けた人に限る(利用制限を受けた人は借りられない) |
| クレジットカードでのチップの購入 | 日本に住んでいない外国人に限る |
本人や家族の申し出による利用制限
法律は事業者に対して、「入場者…又はその家族その他の関係者の申出により当該入場者のカジノ施設の利用を制限する措置」をとるように求めており(68条1項1号)、私たちは、本人だけでなく家族などの申し出も制限のきっかけになりうるという点を重く見ています。規則によれば、制限の中身は入場の禁止か、1か月あたりの入場回数の制限で、期間は少なくとも1年です(カジノ管理委員会規則44条)。
家族などが申し出た場合には、事業者が必要に応じて専門家の意見を聞いたうえで判断し、制限を受ける本人には「弁明の機会」が与えられるため、家族の申し出がそのまま制限になるのではなく、本人の言い分も聞いたうえで決まるという手順です。制限を受けた人は、カジノでお金を借りることもできません。
公営競技やぱちんこにも、本人や家族の申告で利用を止める仕組みがあり、IRのカジノでも同じように本人と家族の両方が申し出られるため、私たちは利用を止める仕組みと家族の相談のページで、申し込み方とあわせて紹介しています。
事業者に課される依存防止とお金のルール
事業者は、依存の防止のための措置を自社の依存防止規程に定めることになっており(55条、68条)、のめり込んでいる様子の客を見つけて退場や休憩を促すことや、相談の窓口を「対面、電話及び電子メール」で用意し、カジノの中と外に相談室を置くことが求められています。案内は「日本語及び英語を含む複数の外国語」で行い、客から求められた場合には、賭けた金額や遊んだ時間の記録を示すように努めることも、規則が定める義務の一つです(規則44条から47条)。
お金の面では、カジノの中にATMを置くことが禁じられているため、カジノの中で現金を引き出すことはできず、100万円を超える現金の取引は届け出の対象になります。カジノが客にお金を貸せるのは、「本邦内に住居を有しない外国人」か、カジノの口座に「千万円」以上を預けている人に限られ(85条、規則78条)、期間は最長2か月、利息はつかず、遅れた場合の遅延損害金は年14.6%までです。
クレジットカードでチップを買えるのも日本に住んでいない外国人だけで(73条9項)、日本に住む人がカジノの中で信用を使えるのは、口座に1,000万円以上を預けた場合の貸付けに限られます。大阪の計画では、事業者が24時間365日の相談や、生体認証などを使った入場の確認も予定しており、私たちは大阪IRのページでその内容を紹介しています。
よくある質問
入場料は1日6,000円ですか。
正確には、国への3,000円と都道府県などへの3,000円を合わせた6,000円で、最初に入場してから24時間有効です。日付で区切られるわけではありません。
外国人の観光客も入場料を払いますか。
日本に住んでいない外国人には、入場料も回数の制限もかかりません。海外に住んでいる日本人は入場料を払います。
家族がカジノの利用を止めることはできますか。
法律は、本人のほか家族などの申し出でも利用を制限する措置を事業者に求めています。家族の申し出の場合は事業者が判断し、本人には弁明の機会が与えられ、制限の期間は1年以上です。
何歳からカジノに入れますか。
20歳からです。IR整備法69条は「二十歳未満の者」の入場を禁じています。
出典と参考資料
- 特定複合観光施設区域整備法(第68条〜第70条、第85条、第173条、第176条、第177条、第237条)、e-Gov法令検索
- カジノ管理委員会関係特定複合観光施設区域整備法施行規則(令和3年カジノ管理委員会規則第1号)、e-Gov法令検索
- カジノ規制の全体像、カジノ管理委員会
- カジノ事業活動の規制、カジノ管理委員会
- 区域整備計画の概要、大阪府、2026年7月31日